少子高齢化による医療費増大が叫ばれるなか、厚生労働省では医療費削減のための介護予防に力入れています。地域の高齢者向け体操講座や介護福祉施設での集団体操などでも、立ったり、座った状態での体操は数多く行われていますが、
安全のため、あるいは人員配置やスペース確保のためという理由からか、あえて「うつぶせ」での体操を行うことはほぼありません。
ですが、病院のベッドで寝たきりの人を、いちから寝返り、起き上がり、立ち上がり、歩行が出来るようにするには、このうつぶせ姿勢は、日常生活を送るための筋力をつけるためにも非常に重要な姿勢と言えます。

これは、赤ちゃんの発達から考えると非常に分かりやすく、寝返りを覚えた赤ちゃんは、必ずうつぶせ姿勢から、能動的な活動(ずり這い)をはじめ、身体の前面を伸ばし、重たい頭を持ち上げ、背筋を鍛えていくことで、四つ這いや、つかまり立ち、遂には歩行を獲得します。
つまり、ヒトの正常発達においては、うつぶせにならずして、歩行を獲得できる人はいないのです。
しかし、医療や介護現場では、歩けなかった患者様がベッドから起き上がれるようになると、まずは車いすに乗り移ることから始まります。
そして、うつぶせをまずするのではなく、例えばすぐに平行棒の歩行などのリハビリに移ります。
ここで、ヒトの正常発達について理解あるリハビリ指導者はリハビリメニューの中に、歩行練習だけでなく、寝返りや起き上がり、あるいはうつぶせ姿勢を積極的に取り入れることにより患者の体幹機能などの回復にも注力しますが、近年の在院日数短縮により、ベッドから車いす、そして歩行ができればすぐに退院というように、このうつぶせ姿勢が見過ごされている現状があります。
あるいは、寝たきりから、ようやく車いすに座れるようになった患者も、うつぶせ姿勢の訓練をすることなく、介護施設へ入所すると、ほぼうつぶせになることなく、療養生活をすることになります。
そんな状況のまま、さらなる加齢や体力の低下により、誤嚥性肺炎になった場合に、いざ、排痰の為にうつ伏せ姿勢が必要な状況であっても、うつぶせになることが困難な高齢者が多く、肺炎治療に非常に難渋するということになってしまいます。

うつぶせ姿勢は、あまりに身近すぎて、普段意識しない人も数多く存在し、習慣的にうつぶせをする人も少なからず存在しますが、私の経験上、30代や40代、あるいは20代でも「最近うつぶせになったことがない」という人が数多く存在します。
中には「5年以上もうつ伏せになっていない」という人すら存在します。
もちろん、若い時はうつ伏せになれなくても、日常生活に大きな支障になることは稀です。
しかし、そのまま、50代、60代、70代と年を重ねると、気付かないうちに、背筋は曲がったり、頸や肩の可動域制限により窮屈となってうつぶせになることが、困難となります。

「たかがうつぶせですが、されどうつぶせです。」はじめは30秒からスタートし、慣れてきたら1日1分、うつぶせになることをおすすめします。また、それも簡単にできるのであれば、うつ伏せ寝のままする色々な体操に発展するのもいいでしょう。

忙しい現代人でも、誰しも寝る時があります。その前に1分間だけでもうつぶせ寝を毎日の習慣として頂けたらと思っています。
中には、うつ伏せ寝になること自体が、腹筋と背筋のトレーニングになる方もいらっしゃるでしょう。
また、私の関わった患者さんの中には、うつ伏せ寝により腰痛、肩こり、便秘や不眠、だるさなどの体の不調が解消されるだけでなく、高齢者特有の体のこわばりや腰や背中が曲がる症状の軽減に繋がった方も数多く存在します。

日本うつぶせ寝普及協会は「うつぶせ寝」を推奨することにより、将来の誤嚥性肺炎時の死亡リスクの低下をはじめとする、
いろいろな健康リスクを解消することに努めます。

 

今日から11分、うつぶせ寝になりましょう。
それだけで、あなたの毎日が、そしてこれからの人生の質が変わります。

 

 

団体名 日本うつぶせ普及協会
住所 大阪府河内長野市楠ヶ丘9-6
電話 090-4030-3192
設立年月日 2019年4月20日
取引銀行 りそな銀行(千代田支店)
代表 乾 亮介
理事 鳴川 正