1日1分間のうつぶせを毎日の習慣に!
誤嚥性肺炎を予防し、健康寿命を延ばしましょう!

 総務省の直近の発表では日本の高齢化率が世界一の28.1%と過去最高を更新。70歳以上の人口が2割超など、日本は異次元の超高齢社会を迎えようとしています。
団塊の世代のほとんどが70歳を迎えようとしている現在、2025年問題が危惧されているように、しっかりとした対策が必要であることは自明の理です。

 このような中、日本うつぶせ普及協会は、「うつぶせ」の普及で、これからの人生100歳時代のお役に立ちたいと設立されました。
 医療の現場では、うつぶせの姿勢は「腹臥位(ふくがい)療法」と呼ばれ、広く用いられてきました。特に、この腹臥位療法は、呼吸リハビリの現場では排痰(痰を出すこと)、誤嚥予防、人工呼吸器管理の体位などにも幅広く用いられています。
 一方、肺炎による死亡率は近年上昇してきています。死因別にみた死亡率は、厚生労働省の最新の統計においては第1位が悪性新生物、2位が心疾患、3位が脳血管疾患。肺炎が5位、誤嚥性肺炎が7位となっています。しかし、肺炎と誤嚥性肺炎をあわせると12万人を超え、3位となります。特にこの肺炎による死亡率のおよそ90%以上が65歳以上の高齢者であり、中でも誤嚥性肺炎がその約7割を占めると報告されています(70歳以上で80%)。近年の高齢社会において、病院には高齢者が溢れ、誤嚥性肺炎で入院される患者も非常に多く、医療現場のみならず、非常に大きな社会問題になっていくことが予想されます。
 特にこの誤嚥性肺炎の治療過程において、痰の貯留による体内酸素の低下、呼吸困難、窒息、摂食嚥下の困難がおこりますが、その際に、うつ伏せの体位は非常に有効な体位の一つとして医療現場でも積極的に用いられています。
 しかし、誤嚥性肺炎を発症する多くの高齢者は加齢による体力低下や、姿勢の変化などにより、自力でうつ伏せになれない方が多く存在しています。実際に私も15年以上に及ぶ急性期の医療現場で、うつぶせになれない高齢者を数多くみてきました。
「何故、たかがうつぶせ姿勢になれないのだろうか?」そんな疑問を持ちながら、医療現場だけでなく、地域に出て、予防事業に携わってみると、やはり要支援やその一歩手前の高齢者でも、既に何年も”うつぶせ”になったことがない多くの高齢者に遭遇しました。
 また、地域で活動する、医療・福祉に従事している方々もその重要性について熟知しておらず、私は若いうちからの”うつぶせ”の普及がわが日本においてはとても重要であると感じました。
 高齢になっても、苦痛なく”うつぶせ”ができるようになるためにも、若いうちから予防的に、うつぶせを習慣化すること。うつぶせになれない人を一人でも減らしていくこと。
我々の協会はそういう思いを持って「うつぶせ寝」を推奨し、それにより日本全体の健康寿命の延伸に貢献したいと考えています。